突然訪問したことに対し「ご迷惑だったでしょうか？」と申し訳なさそうに切り出すＡさんに「全然構いませんよ、逆に来社されるまで色々悩まれたのではないですか？」と話しソファに腰掛けることを勧めるとＡさんはホッとされたのか小さく微笑まれソファにゆっくりと座りそして一呼吸置いて「わしの一人娘（Ｂ子さん）の子供、つまりわしの孫（Ｃ子さん）をなんとか探してはもらえないか。」と話しはじめたのでした。 詳しい内容を伺うとＡさんは十数年前に奥様を亡くされ現在一人暮らしをしており娘のＢ子さん、孫のＣ子さんとは年賀状などのやり取りで連絡を取り合っていたが２年程前に孫のＣ子さんが家庭の問題で家出をしてしまいそれ以来Ｂ子さん夫婦の仲もギクシャクしだし遂には離婚ということになってしまったとのことでした。　　

離婚後もＢ子さんは実家に戻らないで娘を探していたようなのですが、心労が重なり段々病気がちになり初めの頃は連絡等が頻繁にあったものの徐々に少なくなって、いつのまにか疎遠となっていき居住地域が離れていた（ご依頼者は東京・娘さんは福岡）こともあり暫く連絡のやりとりがない状態だったとのことでした。

そんな中Ｂ子さんが病気で急に他界され孫のＣ子さんの情報は全くない事態になってしまったのです。Ａさんにとっては孫であると同時に数少ない肉親でまたＢ子さんの件も知らない筈なので何とか探し出してほしいとのことでした。 当社はまず、ご依頼者から頂いた情報（注：頂いた情報がご依頼内容と間違いないことが確認できたためすぐに調査開始）を元に当社ベテラン調査員Ｋ・Ｓチーフが率いる素行・所在調査専門部隊が綿密なミーティングを行い、まず福岡に入り事前調査を行うことから始めました。　　

孫のＣ子さんの当時のいなくなった時の状況や友人関係、またよく出入りしていたＳＨＯＰなどを調査、そして多くの有力な情報を得てさらにそれらを精査したところ家出した理由が判明。

その理由とは好きな人が出来て親に結婚を打ち明けたが、大反対され別れさせられそうになった為でＣ子さんは相手の男性とともに駆け落ちのような状態でいなくなったのでした。

我々は現地でベテラン調査員の高度な情報入手テクニックによりさらに内偵調査を進めたところついにＣ子さんの転居先と住所が判明(岡山県)、調査チームが現地に赴きＣ子さんを確認するに至りました。Ｃ子さんは男性と結婚しており男の子を出産して元気に暮らしておりました。 我々は東京に戻り撮影したビデオや調査報告書をＡさんに提出。久々に孫娘と予想していなかった曾孫の映像を見てＡさんは涙ぐまれ大変喜んでおりました。

その後Ａさんは孫のＣ子さんに連絡を入れ事情を説明、驚いたＣ子さんはお母さんのお参りのため急遽福岡に戻り献花し遺影の前で親不孝を詫びたという事です。 素行調査・所在調査は情報量やその鮮度が調査をするにあたり大きなファクターとなります。今回のケースは頂いた情報の量はもとよりその詳細な内容、正確性が所在判明の大きな決め手となりました。

そして新鮮な新しい情報ほど見つかる確率はグンとＵＰするのは言うまでもありませんが基本的にいくら情報鮮度が良くても依頼を受けた調査会社がその情報を精査し出来上がったイメージを分析、解析する技量を持ち合わせていなければ生きた情報も宝の持ち腐れという事になりかねないのです。